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偶然の図書館の別館

偶然の文学を拾い集めた偶然の図書館の別館です。

第十九回 回文祭 ルール

開催期間
1月25日0時~2月4日24時

参加方法
twitterにてツイートする

ルール
①参加者それぞれが一つの「テーマ」を決める。そのテーマは任意の「集団名」とする。
(例:「魚」「惑星」「十二神将」など)

②参加者は自分で決めたテーマに属する「キーワード」を含んだ回文を作り投稿する。投稿する際は
【テーマ:作品番号 キーワード】 回文 #kaibunsai とする。
(例:【鳥:1 カラス】白雲カラスすら寡黙らし(しらくもからすすらかもくらし) #kaibunsai)

③参加者は一つのテーマについてのみ投稿する。また同じキーワードは二度用いてはいけない。

④他のテーマに変えたい場合は、現在のテーマについて終了宣言を行ってから新たなテーマに移行する。
(例:【鳥:終了】 #kaibunsai)

⑤一つのテーマについて二人以上で投稿してはいけない。かぶった場合は先に投稿した者が優先される。

⑥「干支」「プロ野球チーム」などのように、数が決まっている物については、すべてを詠みこんだ場合は
「コンプリート」を宣言する。コンプリート後は他のテーマについて投稿してもよい。
(例:【干支:12 猪】よく池田に猪買いだけ行くよ #kaibunsai (コンプリート)

⑦あとはまあ、適当に。
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花札

一月:松
睦月端折りよ便りを松吉夢
むつきつまおりよたよりをまつきつむ

二月:梅
二月読と秘むる梅摘み見つめ潤む瞳よく伝ふ
ふたつくよみとひむるうめつみみつめうるむひとみよくつたふ

三月:桜
桜木の粋具 初夜 弥生 鶯の気楽さ
さくらきのすいぐういよやよいうぐいすのきらくさ

四月:藤
忌日引く乙女塚 藤笑みによき卯月をもて 春眠遊止ても起きず 浮世に見えじ 深爪遠く響き
きびひくおとめづかふじえみによきうづきをもてしゅんみんゆしてもおきずうきよにみえじふかづめとおくひびき

五月:あやめ
色よき皐月の恋は あやめ去る果て厭いて春雨や 淡いこの切先鎧い
いろよきさつきのこいはあやめさるはていといてはるさめやあわいこのきっさきよろい

六月:牡丹
語れば夜長雨称えん 田、母愛が満たす民『ガイア』 牡丹得たため吾が名呼ばれたか
かたればよながあめたたえんたぼあいがみたすたみがいあぼたんえたためあがなよばれたか

七月:萩
傷深く若萩の血を啜りたり鈴落ちの際乾くか文月
きづふかくわかはぎのちをすすりたりすずおちのきはかわくかふづき

八月:薄(尾花)
鶲鳥絶えなば思へきつく抱く月へも尾花得たりと来た日
ひたきとりたえなばおもへきつくだくつきへもおばなえたりときたひ

九月:菊
苦滅が来る丘 分かつ帰路 菊花は薫る九月めく
くめつがくるおかわかつきろきっかはかおるくがつめく

十月:もみじ
夢間のもみじなら影疎く紅葉濃く 峠から馴染みも飲まむ
むまのもみじならかげうとくこうようこくとうげからなじみものまむ

十一月:柳(雨)
遠く若木な山 慰撫の霜月 泣きつも偲ぶ 今柳乾く音
とおくわかぎなやまいぶのしもつきなきつもしのぶいまやなぎかわくおと

十二月:桐
桐さえ凍り訪れし諏訪 師走知れず通りを声去りき
きりさえこおりおとずれしすわしわすしれずとおりをこえさりき



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暗い道

魑魅伝ふは二ツ道
ちみつたふはふたつみち

人の屑か泥濘見るか額衝くの問ひ

ひとのくずかぬかるみみるかぬかずくのとひ

土塊集めた陰翳から悔怨痛めつ荒れ朽ちつ

つちくれあつめたいんえいからかいえんいためつあれくちつ

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連作ルールについてのメモなど

「蜜蜂は罪」シリーズで試験的に始めてみました連作物。

とりあえず様式というかルール的なものを決めておこうかと思います。

まず構成。【序】【歌】【回】【寓】の4部構成とする。
今回はさらに【回歌】を入れたが、【回】に含めるか独立させるかは、まあ今後やりながら。

次に、それぞれの”部”について思いつく事などいろいろ。

【序】
イメージを短く。概要を述べるもよいし、きっかけを匂わすのもよいか。前兆の示唆。
シリーズの命の部分。コンセプト。

【歌】と【回】
短歌と回文で世界を描く。
回文は背景、短歌は精神かなぁ。

「蜜蜂」では回文ひとつ、回文短歌ひとつ(5月4日現在)ですが、回文はもう少し尺の長いもののほうがよかったかも。
回文短歌ももうひとつくらいあればバランスがよいか。

短歌はぼちぼち。いちばん自由に表現できるツールでしょうが、一番使いこなしていないツールでもあるので。
まあ練習の意味もこめて短歌は使っておきたい。

最後に【寓】
積み上げたイメージと世界から寓話的な散文を。
じんわりくるほうがよいですねぇ。

今回は【序】から始めたが【回】とかから始めるのもありかも。
そのへんは今後試行錯誤で。

・・・などと。
あとは「絵」が描ければよいのですが残念ながら絵心なし。
陰鬱で幻想的な絵を描いてくれる人がおったらなぁ。

とりあえず、シリーズ2を近いうちに始めるとしましょう。

白い部屋

白い部屋、白い壁、目立たぬドア、窓はない。

ベッド、机、椅子、高い天井。

閉じ込められた男が一人、あるいは閉じこもった男。

ドアには鍵がかかっている、もしくはかかっていない。

机の上の豪奢な分厚いノートには何も書かれていない。
そしてペン。

差し当たり部屋の中で唯一力を持つペンはあまりにも心もとない。

ルクソン

皆の見し長き世の誤りか秤量す

よき観測「ルクソン」か

虚数より「有」よ光り

マヤ あの善き悲しみの波


みなのみしながきよのあやまりかひょうりょうすよきかんそくるくそんかきょすうよりうよひかりまやあのよきかなしみのなみ

ルクソン:ルクソン (luxon)ないしルクシオン は、質量が0であり真空中で常に光速で運動するすべての素粒子(wikipediaより抜粋)

089:成(保武池警部補)

3三歩 同桂成らず 待つ角か 詰まずならいけ 打と分散さ

神と呼ばれし者



ナショナルジオグラフィックから、「シロイワヤギ」

かっこえー。神々しいー。うずもれたい。

年賀状作成完了!!

年末の大仕事、終わりました。

今年は「多色刷り」、& 回文付きです。

年が明けたら、アップします。

nengahanga.jpg

レウコクロリディウム

カタツムリに寄生し、栄養を搾取するばかりか、その行動までも支配してしまう恐るべき寄生獣『レウコクロリディウム』。

奴に寄生されたカタツムリは、もはや自分の意思は持たず、レウコに操られるがまま、まさに生ける屍と化す。



動画はナショナルジオグラフィックにて。

ちょっとグロいので、苦手な方や食事中の方はご遠慮ください。

そのキモさは、ダイオウグソクムシやウオノエをも凌ぐ!!

アマニタ・パンセリナ

アマニタ・パンセリナ。

一昨日書いた、テングタケの学名ですが、中島らものドラッグに関するエッセイのタイトルでもあります。

三十代以上の全ての関西人の文化的ルーツは中島らもと新喜劇に繋がっている、と常々勝手に考えておりましたが、最近最も深くらもさんと繋がっている方が作家デビューしました。

中島さなえ、「いちにち8ミリの。」

長女です。

どたばたコントな感じやそこはかと漂う哀愁、エロ表現まで、確実にらもさんと「繋がってる」感あふれまくり。

ガンガン書いていったらどんどん良くなっていくような感じがするのは、らも贔屓のせいだけではないはずです。

ぜひご一読を。

双子の天仁田ちゃん

セリナ&カリナの天仁田姉妹は、キュートでコケティッシュ。

セリナはシックでカリナは艶やか。

ふたりとも頭の回転は速く、少々毒の効いた物言いがオモカワイイと言い寄る男は数知れず。

しかし彼らは、きまってことごとくひどい振られかたをするのである。

今日もちょっと危険なこの姉妹を追いかける哀れな男がまたひとり・・・


Amanita pantherina:テングタケ
Amanita muscaria:ベニテングタケ

いずれもテングタケ属の毒キノコ。

テングタケ属(Amanita)には、食べるとおいしいきのこもあるが、多くは毒性。

特に、先日紹介した三博士のフクロツルタケは、猛毒で死亡例も多い。

ベニテングタケは、一日一本までなら食べてもいいと、白土三平が「フィールドノート」で言ってたような気がします。

15年ほど前、白土三平の影響を受け、六甲山で取ってきたきのこ(おそらくツルタケと思われる)を食べたらものすごく濃厚な味で旨かった経験がありますが、ツルタケもテングタケ属のきのこです。

近縁にテングツルタケやオオツルタケなどの毒キノコがあるため、素人はうかつに食べてはいけません。

毒じゃなくてよかったね、カワハラ君。(1本のツルタケを鍋で茹でて半分に分け、大きいほうをカワハラ君にあげましたとさ。)

ガスパール、メルキオール、バルタザール

三博士

わたしら三人、東の方から来た者です。

星の知らせで、尊い御子が産まれたと聞いてわざわざ来たんですけど、こちらですか?ああ、この馬小屋ね。

おお、ありがたい、ありがたい。きれいな顔しとりますな。なんまんだぶ、なんまんだぶ。

遠くから来た甲斐がありました。

あ、これ、お土産。いやいやたいしたもんやありません。赤福です。皆さんで召し上がってください。

そしたら、わたしらこれで失礼します。


おそらく、フクロツルタケのトリオと思われます。街中で発見。かわいいが猛毒。

スカシカシパンを作ってみました。

スカシカシパンの作り方

スカシカシパン1

このへんを参考にしながら、生地をつくる。(分量は適当)

スカシカシパン2

けっこう、それっぽく出来た。30分ほど冷蔵庫で冷やす。

スカシカシパン3

ボディは餃子の皮。もちろん大判。

スカシカシパン4

穴を開けて、スカシカシパンらしく。

スカシカシパン5

で、生地をぬり付け。あとはまかせた、トースター。

スカシカシパン6

完成!!
味は・・・旨すぎず、ひかえめ。

スカシカシパン7

失敗作。コゲスカシカシパンモドキ

スカシカシパン8

皮が余ったので、しょうゆを塗って焼いてみた。
ウススカシカシパンダマシ


本館より転載。

味を求めるなら、餃子の皮ではなくパイ生地を使ったほうがよいでしょう。

たまには私事でも

さて、私、不肖の身ながらまもなく40歳、世間で言うところの「不惑」となります。

しかし、つまらぬ事に惑ってばかり、あと二ヶ月でとても「惑わず」の境地に届きそうにありません。

「スベスベマンジュウガニは毒だけど、アカマンジュウガニは食えるのかな?喰えるのなら結婚式の引き出物になりそうだなぁ。」とか、

「ニセハマヒョウタンゴミムシダマシはゴミムシの”ニセ”で”ダマシ”とイカレタ名前だけど、文字数的にも十六文字と異常に長いよなぁ。もっと長い名前の生き物っているかなぁ」とか・・・。

しかし、案ずることは無い!!四十にして惑わなくなったのは、昔の中国の「こうし」さんという偉い人で、凡人はもうちょっと惑ってもよいはずだ。(おそらく60歳くらいまで。)

「こうし」さんは、頭は牛、体は人間の、人並みはずれた偉い人で、中国のクレタ島という所に巨大迷宮を造ったはいいが、出口がわからなくなってしまい、迷い続けてようやく脱出できたのが40歳、それ以降は迷路に迷わなくなったという、伝説上の人物であるが、糸を手繰って迷宮に入ってきた「マス大山」という空手家に殴り殺されるという、不遇な最期をとげる。

というわけで、いろいろ惑いつつ今日を生きています。

kudan


よって件のごとし。

きつつき

北国の森の奥深く、今日も啄木鳥の木をたたく音が響く。

クマゲラのシノップは、朝から晩まで木をつついている。
月の夜には、月明かりのなか木をつつく。
それはもう、何かに取り付かれたかのようで、次の木に移る時以外は休まずつつき続ける。

営巣の為でも採餌の為でもなく、ただ木をつつくという行為そのものを純粋に結晶させたかのように。

以前はそうではなかった。
他の若い雄と同様に、雌の尻を追い回したし、大きなキクイムシを見つけたときは得意げな顔をしたものだ。

しかし、いつの頃からか、シノップは誰とも話もせず、一定のリズムを刻み続けるようになった。

最初の頃は、友達も心配して、いったいどうしたのか訊ねる者もあった。
しかしシノップは、「うん」とか「まぁ」とかあいまいな返事しかせず、そのうち返事さえなくなって、次第に話しかけるものもいなくなった。

シノップのつついた後の穴は、他の啄木鳥やリスたちが巣にしたし、なにしろこの森には数え切れない杉の木があるので、月夜に少しうるさい他は大きな害もないため、みんなシノップのことは放っておいた。

今やシノップは餌をとらないので黒い針金のように痩せ、そのせいか木を叩く音も、以前より高く透き通っている。

そのうち、シノップの叩く音も聞こえなくなるのだろう。そうしたら、森は少し静かになるだろう。

ふと、そんな心配も浮かぶけれど、今日も朝から澄んだ音が森に響く。

高熱を発したり妄想を見たり

昨日より発熱、葛根湯を飲んで早々に寝るも、夜半過ぎに高熱で目覚める。

体温計によると、40℃。20年前に風疹にかかって以来の大台。

ただ、高熱による体のだるさこそあるものの、頭痛その他の苦痛は無く、むしろ頭がボーっとしてきて気持ち良くさえある。

氷枕と熱さまシートで頭を冷やしベンザを飲んで再び床に就く。

熱のため、なかなか寝付けないが意識は朦朧。天井はくるくる。

そして押入れの隙間から這い出てきたのは、亀。ヒラタガメである。

平たい甲羅は苔で覆われ、その苔が毛のように後ろに伸びている。

長寿と健康の使者であるヒラタガメの出現に安心し、たのもしくヒラタガメを見つめる。

のこのこと近づいてくるヒラタガメであるが、近づくにつれてだんだん様子がおかしくなってくる。

薄茶色く平べったい体、ヘラのような平たく大きい前足、とがった針のような口、まさしく地獄の使いのタガメ、ヘラタガメに違いない。

凶悪なヘラの大鎌で首を刈られて、体液を吸い取られるのかと考えるとぞっする。

逃げようとするが、今になってベンザが効いてきたのか、睡魔に襲われる。

ヘラ鎌が首にかかる。意識は遠のく・・・



本日病院に行ったところ、血尿がでており、腎臓か膀胱あたりの感染症が疑われるとのことで、抗生物質をもらいました。

偶然の文学ってなによ???

例えば、生き物の名前
「スカシカシパン」とか「スベスベマンジュウガニ」とか「ニセゴミムシダマシ」とか。誰が何でそんな名前をつけたん?

例えば、回文
酒のせいで伊勢の今朝(サケノセイデイセノケサ)って、昨夜何処で飲んでたんや?逆方向の終電に乗ってしまって・・・その前後に横たわるエピソードとは・・・。

つまりは、意図せず紛れ込んだ「文学」を拾い集めて、飾っとこうかという企てです。

別館の開館

偶然の図書館の別館ということで、とりあえずblogを開設してみました。

本館もよろしく。